1.  デジタルカメラの心臓部 CCDについて
無断転用・記載 厳禁

CCDの基本性能は画素数よりも大きさにあり


デジカメの心臓部となるのがCCD(Charge Coupled Device)と呼ばれる レンズから入ってくる光を電気信号に変換する部分です。
ほとんどのデジタルカメラでは、CCDから出力される信号に画像処理を施し、 JPEG形式のファイルにして内蔵のフラッシュメモリーや着脱可能なメモリーカードに保存しています。

CCDというと、とかく画素数に目がいきがちですが、実は画素数は多ければ多いほどいいという単純なものでもありません。
重要なのは、画素数とひとつひとつの画素サイズなのです。

現在、500万〜800万画素のCCDが主流ですが 実際にどのくらいの画素数が必要なのかを考えてみましょう。
一般的に300dpi程度必要とされる印刷では、 確かにA4フルサイズだと500万画素クラスの画像サイズが必要です。
しかし、これは印刷物の一部を目を凝らして見たときの話。 実は、A4の印刷物全体を眺めるときには200dpiもあれば充分なのです。
そのため、500万画素よりかなり少ない200万画素でも一定のクオリティーを保てることになるわけです。
また、2Lやはがきなどの小さなサイズでは300dpiで出力できるため、高解像度は不要。
一般的な用途であれば、すでに現在のデジカメの画素数で問題はないと言えるでしょう。

それでも画素数が多いに越したことはないと思われるかもしれません。
しかし、CCDサイズが同じ場合は、高画素化によって1画素の大きさが小さくなるデメリットもあります。
画素が小さくなると感度が落ちてノイズが多くなり、ダイナミックレンジも狭まってしまいます。
ある程度は技術の進歩でCCD性能を補えるものの、小型高画素のCCDを搭載したデジタルカメラは どうしても基本能力が低くなる、ということを覚えておいた方がよいでしょう。

実際には画像処理技術(画像エンジンなどと呼ばれる)で画質に大きな差が表れるのですが、 同じ時期に登場した製品で画素数が同じなら、大きなCCDの製品のほうが基本性能は高いと考えてよいでしょう。
スペック表を読むときは、画素数とCCDのサイズも必ずチェックしたいところです。


Top    CCDについて    シャッターと絞りの関係    きれいに撮る3つのポイント    ズームレンズ    広角レンズ    夜景撮影    カメラと人間の目の違い